「ストレスに悩まない職場をつくる~3つの大切なこと~」【2】(弊社代表取締役・鎌田長明 セミナーアーカイブ)

当記事は、過去に開催したセミナーイベント「組織改善Weekオンライン」にて、弊社代表取締役・鎌田長明が登壇した講演「ストレスに悩まない職場をつくる~3つの大切なこと~」の内容を書き起こしたアーカイブレポートです。

当アーカイブは、該当セミナーを全4回に分けてご案内する第2回となります。

 

第1回 « 「ストレスに悩まない職場をつくる~3つの大切なこと~」【2】(鎌田長明セミナーアーカイブ)» 第3回

 

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情報基盤開発 代表取締役・鎌田

1つ目が「経営層から長期的視点を共有する」ことです。
これはどういうことかというと、いわゆる現代、高度経済成長期が30年前のとうの昔に終わりまして、そして日本は長い低成長の時代に入っているわけであります。ここで何が変わったのか。1番大きいところは、今の時代、色々な目的があるということですね。

昔はとにかく企業が成長すれば色々な問題が解決されていた、というところがございます。企業が成長しさえすれば、経営者・株主はより多くの利益を上げることができるようになったわけですし、従業員の皆様も多くの給料・待遇を得ることができた。
また、お客様についても企業が成長することによって様々なサービスを得られるようになり、取引先についても仕事が増えるという形で、要は成長が全てを解決する時代があったわけであります。今でも、高度な成長を遂げる、ベンチャー企業等ではこういうことが起こっているわけです。

しかしながら、低成長の時代に入りまして、企業の成長率もそれほど大きいものではない時代に会社は今、様々な周囲からの要求にさらされています。顧客の満足を満たすことはもちろんでありますけれども、例えば取引先の利益を吸い上げるというようなことはあってはいけないわけであります。
 
また今日の大きなテーマでもある従業員の皆様のストレスであったり、いわゆるワークライフバランスであったり、こういうものにも配慮する必要がありますし、もちろん株主の利益も満たしていかなければならない。さらにはカーボンニュートラルなどのように、環境に対する取り組み、SDGsに代表されるような様々な社会的取り組みも企業でやらないといけなくなった。以前はとにかく成長さえすればよかったのが、現在は様々なことを考えて経営をしていかなければならない。
 
しかも、そのそれぞれのステークホルダー(利害関係者)の中で、利害の衝突が起こっているということが現在の企業の置かれている環境になります。しかも、少ない利益でカバーをしていかなければいけないわけですから、本当に各社苦労してやっているというのが現実問題だと思います。

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ではどうすればいいのかですけれども、1つの方法として考えられるのが、「より時間的な射程を伸ばして考える」という発想方法であります。何しろ短期的に考えると、衝突ばかり起こるということなんですね。
 
例えば、株主と経営者は短期的な利益を求める。従業員の皆様は報酬アップでや待遇面の改善を求める。顧客はより安く・より良くを求めるでしょうし、取引先は高い価格を求める。そして社会環境面では費用対策を求められ、こちらが立てばあちらが立たずという形で、利害の衝突が常に起こるわけであります。
 
しかしながら、少し目線をより遠くに置いて考えてみれば、例えば株主・経営者は会社の理念の実現、またそれを実現するための安定した利益が考えられるようになります。従業員の皆様も、いわゆるウェルビーイングというところ、安心であったり、健康・心の健康であったりを満たした人生を考えられるようになると思います。
また、お客様についてもですね、お客様にとっての価値の最大化を考えられるようになる。そして取引先は継続・安定した取引、そして社会・環境から見れば中長期的な目標が達成できることが考えられると思います。
 
このように好循環を生み出していくことがより現代的な経営になってくるかと思います。
 
ということで、この時間的な射程を伸ばして考えることを経営陣にもやっていただきたい。
そしてそれを従業員の皆様にも理解していただくことにより、ストレスレベルを下げたり、またウェルビーイングにつながったりすると考えています。

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よくいわれているのが「理念」による経営です。
理念というものは長期的視点なんですね。この長期的視点である理念をしっかりと従業員の皆様に共有していく。また外部に共有していく。こういったことが重要になってきている時代だと思っております。そこで弊社が推進しているのが、「理念研修」です。
 
理念研修というのは各社ごとに各社で考えてやるものだと考えています。というのも、理念は各社によって異なるからです。しかしながら、理念研修には1つのフォーマットがあるのではないかと考えています。
代表者または担当の役員といった経営層の方々が従業員の皆様に対して理念研修を実施することができると非常に有効で、そしてこの研修の形には、1つのフォーマットがあると我々は思っています。
 
簡単にフォーマットとして説明するとこのような形ですね。(※上記スライド参照)
まず、理念の共有の必要性を従業員の皆様にご理解いただく。次に、会社以前に従業員の皆様の一人ひとりの成長動機について考えていただく。さらに、会社の理念、また「ビジョン(V:Vision)・ミッション(M:Mission)・バリュー(V:Value)」をご説明して、そして従業員の皆様一人ひとりのビジョン・ミッション・バリューを考えていただく。最後に、会社のビジョン・ミッション・バリューに対して、従業員の皆様一人ひとりが何をやっていかなければいけないのか、個人がすべき行動を見つけていただく。
 
こういった形で理念研修を各社にやっていただければ、従業員の皆様がより会社の理念を理解して、長期的な目線で、企業と目線を合わせることができると考えています。

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これだけだとなかなかご理解いただきにくいと思いますので、具体的にお話をしていきたいと思います。
 
まず必要なことが「なぜ理念の共有が必要なのかを伝える」ということであります。多くの場合、なぜ会社の理念に興味を持たないといけないのかという疑問をもたれる従業員の皆様が多くいらっしゃるわけです。
 
しかしながら、実際にはこの理念の共有ができれば、会社と従業員がお互いに目指す先を理解しあうことができます。また自分の会社に自信を持ったり、従業員同士で協力しあったり、無駄な努力をせずにすむようになる。この辺りをご理解いただく必要があります。

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そして個人の成長が会社の成長であることをお伝えすることが重要です。
人にはそれぞれ成長したいという欲求があるといわれています。もちろん、それを明確に意識する・意識しない場合もありますけれども、大切なことは会社の成長が個人の成長とつながっているということをご理解いただくことなんですね。
 
従業員の成長なくして、会社の成長はないということこのことをしっかりと会社のメッセージとして伝えること、これが重要だと思います。そしてここで従業員の皆様に考えていただきたいことは、個人の成長に重要な動機を考えることです。なぜこの動機が重要かというと、成長しようと明確に意識をされている方は意外と多くないからです。ところが、動機を尋ねてみると動機を持っていらっしゃる方は意外と多く、ほとんどの方が何かしらの成長のための動機を持っているのです。

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具体的にいうと、例えば何かしらのがある。「もっとお金を稼ぎたい」ことかもしれませんし、「人から認められたい」ということかもしれません。また何らかの情熱を持っていらっしゃる。「お仕事をやることが楽しい」というような持続的な感動を持っている方もいらっしゃいますし、また何かしらの使命を持ってる方というのもよくいらっしゃいます。例えば、家族のためというような個人的な使命もあるかもしれませんし、社会的な使命を感じている方も結構いらっしゃるんですね。こういう形で個人の成長動機を見つけていただく。それによってなぜ成長しなければならないのかを理解していただくということになります。

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そして、バリュー・ミッション・ビジョンですね。価値観や社会的使命や将来展望というお話をすることになります。価値観というのはルールや、自分の行動を決定づけるものですね。そして使命というものは自分のやるべきことであります。それによって将来展望(ビジョン)を達成していくことになるわけです。

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よく引き合いに出させていただくのが、この麦わらの一味のバリュー・ミッション・ビジョンであります。(※上記スライド参照)
皆様もこのキャラクターをご存知だと思いますけれども、「海賊王に俺はなる」と言っている人がいるわけです。
じゃあこの人たちのバリュー・ミッション・ビジョンは何かというと、自由とか友情とか、価値観をしっかり持っていらっしゃるわけです。そして誰もしたことがない冒険をするというミッションを抱えて、ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)を手に入れるというビジョンを持っている。皆様がご存知のワンピースですら、実はちゃんとバリュー・ミッション・ビジョンを持っているということをご理解いただくことができるかなと思います。

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ちなみに、私ども情報基盤開発のビジョンは、「価値の高い仕事、質の高い生活」というものを置いております。

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そして先ほどご説明した「ストレスに悩まない職場をつくる」というミッションを置いて活動しているわけです。

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そして従業員にこの価値観、使命、将来展望、自分のものを考えていただいています。
どういうことを大切にしていて、どんな役に立ってどんな人間になりたいかを先ほどのご自身の動機も絡めて考えていただく。そして会社のバリュー・ミッション・ビジョンに一致する部分を考えていただく。これを実施すると全く重ならないケースはほとんどないんですね。従業員の皆さんが持っている価値観、使命、また将来展望にかなりの部分被ってくるところがあることをご理解いただけたらと思います。

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そして考えてみると、それぞれの部署のやるべきことというのも、実は関係があることに気づいていただくことができます。特にこのミッションとを絡めて各部署が何をやっているのかを考えていただく。

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そして、この各部の使命と従業員一人ひとりの使命ということに一致点、またやるべきことを見つけていただく。
こういう形で考えていただくことで、経営層と従業員の皆様の視線を合わせていく活動が有効なのではないかと考えています。実際に弊社でもこの活動を続けてまして、多くの従業員の皆さんにご理解をいただいているところでもあります。また、この活動を他の会社さんでもやっていただいて、目線が一致したというようなお声を多くいただいております。
 

続きは、「ストレスに悩まない職場をつくる~3つの大切なこと~」【3】(鎌田長明セミナーアーカイブ)をご覧ください。

 

初出2026年05月19日

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