当記事は、過去に開催したセミナーイベント「組織改善Weekオンライン」にて、弊社代表取締役・鎌田長明が登壇した講演「ストレスに悩まない職場をつくる~3つの大切なこと~」の内容を書き起こしたアーカイブレポートです。
当アーカイブは、該当セミナーを全4回に分けてご案内する第3回となります。
第2回 « 「ストレスに悩まない職場をつくる~3つの大切なこと~」【3】(鎌田長明セミナーアーカイブ) » 第4回


情報基盤開発 代表取締役・鎌田:
2つ目のお話が「管理監督者を支援する」ことです。
職場集団ごとの職場改善が重要であるというお話をすでにさせていただきましたけれども、ストレスに対してやれること、セルフケアでできることはかなり限られているわけです。そして企業組織レベル以外の「組織集団レベル」や「職能レベル」のストレスは、職場集団によって原因が異なります。
このために全社でトップダウンで改善することはなかなか難しいことがございます。また、いわゆる職務分化の乏しい日本の職場では、職能レベルの課題、その人のお仕事の内容ついても職場集団レベルで決められています。このあたりはアメリカなど海外の職場では少し変わってきますが、日本の職場では、この職場集団レベル・職能レベルというところがかなり一致している・似通っている、つまりどの職場でも同じテーマがあると考えられるのが日本の職場の特徴です。
そのため、職場集団ごとの職場改善が非常に重要になってまいります。また、信頼関係というのは相互作用によって生まれるものであります。経営層から一方的にメッセージを発しても信頼関係が生まれることはありません。やはり職場集団ごとに職場改善を実際にやっていくということが、信頼関係につながるというわけです。

そしてここで重要なのは、管理監督者をいかに支援するのかということです。
皆様も感じていらっしゃると思いますけれども、管理監督者というのは非常に大きなストレスにさらされています。業績の要求だけでなく、コンプライアンス意識を高めていかなければいけないですし、働き方改革もやらなくてはいけないわけです。一方で、若手人材が早期に離職をしたり、優秀な人材が採用難ということで、非常に大きなストレスにさらされているわけですね。
実際、日本の管理職・専門職の死亡率は、イタリアやスイスといったヨーロッパの国々と比べて、1.5倍ほど高いといわれています。また職種別でも肉体労働者の方や事務系・サービス系の職種の方以上に死亡率が高いのが、管理職・専門職の方々になっているわけです。管理職になりたくないと考えていらっしゃる一般社員の方が8割に達しています。非常に今、管理監督者の方は大きなストレスにさらされており、支援が必要な状況にあるということになるかと思います。実際にこれを聞いていらっしゃる皆様の中にもこのことを感じている方が多くいらっしゃるのではないかなと思います。

これに対して、ストレスチェック制度では職場改善のフレームワークを想定しています。
安全衛生委員会というところでストレスチェックを実施されていると思いますが、ストレスチェックを実施した後に、法律では結果を通知して面接指導が義務となっています。ですが、それだけではなくて集団分析や職場環境改善の取り組みが推奨されているところであります。
今日は特にこの集団分析・職場環境改善というところを通じて、管理監督者の方を支援していく、そんなお話をさせていただきたいと思います。

実際ですね、弊社でもストレスチェックを多くさせていただいているわけですけれども、集団分析を実施している方はなかなか多くないという現実を目にしております。この集団分析自体を実施されていない、また全然活用されていない会社さんがまだまだ4割以上ございますし、それを使って実際に研修を実施されたり、職場環境改善の取り組みをされたりという会社さんは、なんと3割以下ということになっているわけです。
ぜひここの部分を改善することによって、管理監督者の皆様がよりストレスを受けにくい、また皆様をサポートすることができないかなと思っています。

そこで現在推奨させていただいているのが、ストレスチェック結果を活用した管理監督者向けの報告会というものであります。スケジュールは以上のような形になっています。
トップメッセージの後、ストレスチェックの全体の報告会がありまして、データの見方から集団の課題を具体的に分析して、ワークショップで職場環境改善プランを作成する。こちらを大体90分から120分くらいさせていただいています。

この活動のメリットとしては、管理監督者の皆様自身が、管理する事業所の良い点・改善点を考えるので、意識付けが図れるということになります。また、ご自身が考えることによって事業場の全員を当事者としたアクションプランが生まれ、それにより実施意識が高まって、他の部署の取り組みに触れることで改善アクションをより具体的に深化できます。そしてこの継続的な取り組みが期待できることで、組織全体がより良くなっていく、こういうメリットがあるのではないかと考えています。

さらに「組織サーベイ」というものを行うことによって、さらなる多面的な分析ができるようになっています。ストレスチェックというのは、あくまで従業員の皆様、一人ひとりにおうかがいしているものでありますけれども、その質問項目で聞いているのは、ごく限られた部分であります。
ストレスチェック自体は、会社の基盤であったり、理念や事業内容・仕事内容であったりなど多面的な分析ができるほどの情報は取れないことになっています。ですので、組織サーベイをやることによって、さらなる多面的な分析と管理監督者の皆様の支援が可能になると考えています。
特にこの組織サーベイをする場合は、単にこの分析をするだけではなくて、そのためのアクションプランをご用意させていただくことが非常に重要だと思っております。なぜなら、単に分析しても悪いということがわかるだけで、どうしていいのかわからないのであれば意味がないと考えているからです。

そして、この管理者支援プログラムというのを組ませていただいています。
組織サーベイをやって、その後、管理者へのコンサルティングまた改善プログラムの実施ということを行いモニタリングをしていく。これを回していくことによって、管理職の皆様のストレスレベルを下げる、そして職場を改善していくことが可能なのではないかと考えているわけです。
続きは、「ストレスに悩まない職場をつくる~3つの大切なこと~」【4】(鎌田長明セミナーアーカイブ)をご覧ください。
| 初出:2026年05月19日 |




















